『危ない大学・消える大学 2019年版』格付けに基づく学部新入生割合(2019年入学)

 先に示しました今年(2019年5月時点)の大学の学部新入生数について、シリーズ終了した島野清志氏の『危ない大学・消える大学』による昨年発表の大学格付けによる構成割合を作成してみました。
 なお、同書未掲載である新設や不明の公立大学については「国公立はB以下にはならない」という同書の基準をもとにA2に組み入れて算出しています。他の同書後に開学した私立大学は新設扱いとしてグラフ中の「その他」に計上しました。
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同書の表現と若干異なりますが、グループ毎に記した上記グラフの内容を書き出すと、以下のようになります。( )内は総数に占める割合。

【SA】(旧帝一工神筑、横国、東外、AIU、早慶ICUといった最上位大学群)
大学数18校(2.3%)、新入生数45.6千人(7.2%、累積7.2%)

【A1】(金岡千広、農繊名電、5S、大都市総合公立大、上理、GMARCH、関関同立、津田塾などの上位大学群)
大学数58校(7.6%)、新入生数111.3千人(17.5%、累積24.7%)

【A2】(医歯薬単科や芸術・体育の専門単科を除くその他の国公立大学、成成明学國武、東女、本女、南山、西南、芝工といった準上位大学群)
大学数105校(13.7%)、新入生数70.8千人(11.1%、累積35.8%)

【B】(日東駒専、近甲龍、愛名中、獨協、東経、東電、東農、名外、関外、学女、昭女、聖心、京女、同女、武庫女、APUなどの中堅大学上位群)
大学数29校(3.8%)、新入生数78.3千人(12.3%、累積48.1%)

【C】(千葉工、亜細亜、二松、神奈川、愛工、京産、佛教、大経、松山、福岡、武蔵野、愛知淑徳、京都橘などの中堅大学群)
大学数28校(3.6%)、新入生数40.0千人(6.3%、累積54.4%)

【D】(北海学園、東北学院、文教、大東、東海、国士舘、拓殖、玉川、立正、産能、フェリス、愛学、金城、椙山、中部、摂南、広島修道などの大衆大学群)
大学数36校(4.7%)、新入生数52.0千人(8.2%、累積62.6%)

【E】(「できればこのクラスまでに入ってもらいたい」とされる大衆大学下限群)
大学数57校(7.4%)、新入生数64.3千人(10.1%、累積72.7%)

【F】(難易度が低く知名度も低い下位大学群)
大学数98校(12.8%)、新入生数61.3千人(9.6%、累積82.3%)

【G】(定員割れが目立つとされる存続に黄色信号な下位大学低位群)
大学数87校(11.3%)、新入生数34.8千人(5.5%、累積87.8%)

【N】(危ない大学・消える大学の候補大学群)
大学数69校(9.0%)、新入生数17.5千人(2.8%、累積90.6%)

【保留】(同書にて保留とされた大学であり、豊田工など一部を除き、新設・小規模な大学群)
大学数47校(6.1%)、新入生数14.3千人(2.2%、累積92.8%)

【医歯薬】(医・歯・薬・獣医の単科大学あるいはそれに類する大学群)
大学数58校(7.6%)、新入生数21.5千人(3.4%、累積96.2%)

【芸・体】(芸術及び体育などの実技系専門単科大学あるいはそれに類する大学群)
大学数47校(6.1%)、新入生数20.0千人(3.1%、累積99.3%)

【その他】(宗教・宗派教育の単科大学あるいはそれに類する大学群、省庁大学校、新設大学群、同書未掲載理由不明の大学群)
大学数31校(4.0%)、新入生数4.7千人(0.7%、累積100.0%)

 昨年の学生数全体の構成と比べると、
①6年制課程の学生数が新入生に限ると2/3になる
②海外留学などを含む留年生分が含まれない
③まだ編入者がおらず、中退者もまだ少ない
などの違いが総学生数割合と新入生数割合とで違いがあるのとともに、
④上位大規模私立大学を中心に定員超過の抑制で新入学者が絞られている
といった変化もあることから、
SAやA1といった上位層の割合が1/4未満になり、E以下の層の割合が高くなるといった違いが見受けられます。
 1学年の構成ですから、新卒一括採用が4年後も幅を利かせているなら、概ね就活時の市場競合状況は上図のような感じになるのでしょうね。下位の大学の学生は、就活優位な学校数は少数の上位大学に多くの競合学生がいることを肝に銘じて臨まなくてはなりません。

ところで、新設大学や閉鎖大学も増えてきた中で、さて、そろそろ島野氏の格付けに代わる分析ツールを何か作らねば今後のコンテンツに困るなぁ。